2019年8月14日、古峯神社・日光東照宮と奥宮、二荒山神社を参拝しました。「四季の旅」利用

石鳥居と東照宮の社号

石鳥居と東照宮の社号

石鳥居をくぐると、左に五重塔

石鳥居をくぐると、正面には表門

神道と仏教の神仏習合から、この表門を守るのは仁王像。左が怒りを内に秘めた表情をしている吽形(うんぎょう)、右が怒りの表情を顕わにしている阿形(あぎょう)です。

【8枚全解説】見ざる・言わざる・聞かざる三猿

表門をくぐると左手に、日光の有名な「見ざる・言わざる・聞かざる」三猿の彫刻がある神厩舎(しんきゅうしゃ)があります。厩舎ですから、ここには神馬がいます。2019年現在は、光徳号と福勇(ふくいさみ)号です。

ところで、なぜ神厩舎に猿の彫刻があるのでしょうか?

じつは、猿が馬の健康安全を守るという信仰からなんです。知っていましたか?

有名な「見ざる・言わざる・聞かざる」は、8枚の中の2枚目になります。そして、6枚目に四猿(しざる)がいます。

神厩舎前の解説から、1枚1枚見ていきましょう。

【1枚目】小手をかざして遠くを見ている母親は、空間としての遠方ではなく、時間としての遠方、即ち未来(子の将来)を見ています。その方向には、実をつけた枇杷(びわ)と朱色の雲があります。
母親が子供の未来をはるかに望んでいる場面で、枇杷と朱色の雲は「バラ色で実り豊か」な子どもの未来を暗示しています。

【2枚目】幼いうちは、純真で周囲の影響を受けやすい。だから、周囲の悪いことは見聞きせず、悪い言葉も使わせず、良いものだけを与えよ。
この時期に、良いものを身につけておけば、悪いものに対しても正しい判断(行動)ができます。

子は「悪いことは見ない・聞かない・話さない」そして「平安」な心で育てられなければならない。幼児期のあるべき環境を『長春(薔薇の別名)』が象徴しています。

【3枚目】一匹の座った猿。(未だ立っていない)
どことなく寂しそうなのは、孤独に耐えつつも、これからの人生(将来)を考えているから。やがて立ち上がれば、「自立・一人立ち」(精神的にも肉体的にもレベルアップ)します。

【4枚目】二匹の猿が上の方を見上げています。
希望をもって上を見ている青年期のイメージ。右上に青雲が配され、「青雲の志」を抱いた若い猿と解釈できます。御遺訓にいう『上を見な・身の程を知れ』です。

【5枚目】右側の猿は樹の上で前方を凝視。左側の二匹は岩の上にいます。(木から落ちた猿かも)。
左側の猿は、猿の背中に手を当てています。友達を慰める、あるいは励ましているようにも見えます。

【6枚目】右側の猿は座って手をお腹の前で交差させ、正面を凝視しています。左側の猿は何か考え、決断を迫られているようです。
(次の面から解釈するに、右側の猿は結婚の決心を固めた猿。一方の猿は、未だそれに至っていない状況なのかもしれません)

この右側の猿は、四猿(しざる)とも言われます。しざる=禁欲です。

【7枚目】左下に逆巻く波、右側の根本には薔薇の花。右側の猿は長い左手を波に差しのべ、左側の猿は腕組みをし、波を見つめています。右側の猿の上には赤い雲。
(二人で力を合わせれば『人生の荒波』も乗り越えられる)

【8枚目】結婚した二人が協力して荒波を乗り越え、平安な家庭環境を整え、子宝に恵まれ、子供が生まれれば、親となり、最初の面の子育てへとめぐることになります。(こうして、永遠の生命が受け継がれていきます)

神厩舎の反対側にある上神庫の象

この2体の象は想像から彫られたといいます。だから、左の象の尻尾は4本もあります。上神庫の左横にある鳥居から、有名な陽明門へと続きます。

日光・陽明門(日暮門)と拝殿


何度見ても、陽明門は豪華絢爛。いつまで見ていても飽きない、日暮門と言われるのも納得! 門を守る二柱の武神は、左・櫛岩窓神(クシイワマドノカミ)と右・豊岩窓神(トヨイワマドノカミ)といいます。


陽明門の龍の天井画。今まで、こんな天井画があるとは知りませんでした。(上が前側、下が後側)


陽明門の後ろを護っているのは、怖いほど目を光らせている金色の狛犬2頭。

陽明門の真後ろにある拝殿。陽明門の右後ろに神楽殿があり、ここで御朱印をもらいます。参拝を済ませ、神楽殿の右の坂下門から、徳川家康の墓がある奥宮へ向かいます。この坂下門に有名な左甚五郎作「眠猫」がいます。

ここで、痛恨のミス! こんなピンボケ写真、今まで撮ったことがありません。これ1枚しか撮っていませんでした(深謝)。

徳川家康の墓・奥宮へは207段の階段


かなり急な階段207段を上がると、奥宮の拝殿に着きます。外国人も半分ほどいます。お子さん連れもけっこう多い。拝殿右からぐるっと一回りします。歩くと5分ほど。この門の奥に、奥宮宝塔(家康の墓)があります。



奥宮宝塔の横にある樹齢600年の叶杉
「諸々の願い事をこの杉の、ほこらに向って唱えると願い事が、叶うと伝えられている」と、立て札にあります。また「ご参拝の皆様には叶杉の御霊わけとして、叶鈴守を特別に授与しております」ともあります。「眠り猫」がついた鈴のお守りのことです。(800円)

日光東照宮と奥宮の御朱印

薬師寺(本知堂)の鳴龍

奥宮を参拝してから陽明門に戻り、左にある薬師堂(本地堂)へ。鳴龍を聞き、鳴龍の絵が入った鳴龍の御朱印をいただこうと思っていたからです。薬師堂内は撮影禁止ですので、パンフレットから掲載します。

鳴龍の天井画

鳴き龍の頭の下で、拍子木(ひょうしぎ)を打つと、木と木のぶつかる音の後に鈴が転がるような音が聞こえます。この音が聞こえると運勢が良くなると言われています。龍の尻尾や胴体の下で、拍子木を打っても“鳴竜の声”は聞こえません。

あまり科学的な説明は情緒がないので書きたくありませんが、これは、龍の頭の部分がやや凹んで(高くなって)いることが、“鳴竜”の原因と説明されています。フラッターエコー現象というそうです。

薬師寺の前の鼓楼とご神木のような木

鳴竜の御朱印

竜の絵が入った御朱印ではありませんでしたが、立派な文字です。この御朱印をいただくのに、タイミングが悪く40分ほどかかってしまいました。

東照宮の前に日光山輪王寺を参詣

三仏堂のご本尊

中央の寺額は「金堂」

三仏堂のご本尊は、木彫りの金色の馬頭観世音菩薩、阿弥陀如来、千手観世音菩薩が安置されています。三仏堂の中は撮影禁止なので、パンフレットから転載します。

三仏堂の中を案内されて、裏口から出ると、(写真・下)相輪橖(そうりんとう)と念珠などを販売している大護摩堂があります。相輪橖は、高さ15mの青銅の供養塔。中には、1000部の経典を収蔵しているそうです。

「念珠」と「数珠」の違いをご存知ですか?

念珠」は、お寺できちんと祈祷してもらった数珠。「数珠」はデパートで買おうがどこで買おうが、「ただの飾りです」とこの住職さんは説明されていました。

さらに「数珠を祈祷してもらうと、2,000〜5,000円かかります。ここで販売している念珠は3,000円ですよ」と。なんだか、その商売魂には、ちょっと首をかしげてしまいました……中に入っても、数千円もする祈祷グッズの売り込みが凄かった! 心の中で思わず『生臭坊主!』と叫んでいました(謝)。

輪王寺をぬけると、東照宮の表参道です。向こうに見えるのが石鳥居です。

終わりに。三猿は人生の縮図

今まで「見ざる・言わざる・聞かざる」の三猿は、1枚もののレリーフだとばかり思っていました。ところが8枚もあり、人生の縮図を表していました。

なぜ、教科書で8枚あるとしっかり説明されていなかったのでしょうか? 意外にもしっかり説明されている本なども見たことがありません。どうしてでしょうか? あなたは、知っていましたか?

また、わたしは埼玉県の小学校出身で、修学旅行では日光へ行きました。その時にも8枚あると説明された覚えはありません。

今回で日光東照宮に行ったのは3回目でした。今回はじめて、三猿は8枚あると気づいたのです。

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