2019年8月7日、【林修のニッポンドリル】〈伊勢神宮・出雲大社!2大ご利益神社SP〉が放送されました。その中で、伊勢神宮の鬼門を守るお寺として、金剛證寺が紹介されました。
その17日後、偶然にも伊勢神宮御朱印めぐりバスツアーに参加することになり、伊勢神宮内宮の自由時間を利用して、金剛證寺に行くことにしました。
(四季の旅/2019-08-24)
【目 次】
伊勢神宮内宮から金剛證寺へ
伊勢神宮内宮の宇治橋にある鳥居から約1分のところから、おはらい町がはじまります。徒歩約20分間の江戸情緒たっぷりの街並み。街並みを抜けたところにあるバス停からバスに乗ります。終点のバス停から金剛證寺の門が、すぐそばに見えます。
2時間に1本というバスの本数もあり、伊勢神宮内宮の自由時間内での滞在時間は40分ほどでした。そのため、今回は金剛證寺の奥之院にはいけませんでした。
伊勢神宮の「鬼門」を守る金剛證寺
ところで、鬼門って何でしょうか?
- 何をするにも避けなければならない、艮(うしとら=北東)の方角
- その人にとってどうにもうまくいかない、にがての相手・場所・事柄
金剛證寺は伊勢神宮の北東約8.5キロメートルに位置し、伊勢神宮の「鬼門」を守るために建立されました。
お伊勢参らば朝熊をかけよ、朝熊かけねば片参り
(伊勢音頭の一節。朝熊=朝熊岳で海抜555メートル)
金剛證寺を訪れなければ、伊勢参りは半分しか終わっていないという意味です。また、個人的なお願いをするのであれば、伊勢神宮ではなく金剛證寺でするのがしきたりだとも言われています。それほど重要なお寺なのです。
なお、伊勢神宮内宮の正宮は世界平和など大きな願いをする場所ですから、個人のお願いはしない方がよいのです。伊勢神宮内宮で個人のお願いをするならば、アマテラスの荒御魂を祀っている荒祭宮(あらまつりのみや)でしてください。
※神様には二面性があり、荒々しい面を荒御魂(あらみたま)といい、優しい面を和御魂(にぎみたま)と言います。
金剛證寺のご案内
仁王門
バス停から見えた門を入ってから左に曲がり、少し歩いて右へ曲がると仁王門がそびえています。
仁王門から入ると、右手に連間の池があり、スイレンが咲いていました。
金剛證寺は欽明天皇の頃(6世紀半ば)暁台上人によって開かれ、平安時代に弘法大師・空海によって堂宇(殿堂などの建物)が建立され、密教修行の一大道場として隆盛を極めたといいます。
仏足石
天保4年(1833年)、奈良にある薬師寺の日本最古の仏足石を模刻したものと説明されています。
金剛證寺の本堂
【御本尊】
福威智満虚空蔵大菩薩(ふくいちまんこくうぞうだいぼさつ)
日本三大虚空蔵菩薩の第一位として一切の万物をはぐくむように福徳、威徳、智徳の三徳をそなえ、願い主の求めに応じて、お慈悲をもってご利益を与え満たしてくださる仏様です。
このご本尊の両脇には、明星天子と雨宝童子がお祀りされています。
明星天子
虚空蔵菩薩の化身であり、伊勢神宮の内院鬼門除けで、伊勢神宮鎮護のため、ご本尊をお助けしています。
雨宝童子
大日如来の化身にして、天照大神が日向国に現れた16歳のお影を、弘法大師が感得し彫られたと伝えられています。
本堂の前にある、狛犬ならぬ大黒様が乗っている牛と寅の像・智慧寅。
明星堂
本殿の右の方にあります。伊勢神宮の鬼門除けのために明星天子を祀っています。明星は、日、月、星の3字よりなり、三光天子とも称され、国土安穏・智慧成就の仏神です。
奥之院への入り口
明星堂をさらに先へ行くと奥之院の入り口極楽門(下図で丸で囲ったところ)がそびえています。しかし、奥之院まではかなり時間がかかりそうです。残る時間はあと15分。もうバス停に戻らなければいけません。今回は、泣く泣く諦めました。
奥の院の全景
金剛證寺の御朱印
伊勢神宮の鬼門を守る金剛證寺 おわりに
2019年8月7日、【林修のニッポンドリル】〈伊勢神宮・出雲大社!2大ご利益神社SP〉が放送され、伊勢神宮の鬼門を守るお寺金剛證寺が紹介されました。
その17日後、偶然にも金剛證寺に行くことになりました。金剛證寺に呼ばれたのでしょうか?
40分間ほどしかありませんでしたので、金剛證寺の奥の院までは足を運ぶことはできませんでした。なかなか趣のある、伊勢神宮の「鬼門」を守るにふさわしいお寺でした。また行く機会がありましたら、今度こそ奥の院へ行ってみたいと思っています。