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戸隠神社とは、戸隠山の麓にある奥社・九頭龍社・宝光社・火之御子社・中社の5社のことです。戸隠神社5柱で祀られているご祭神は、アマテラスが隠れた「天の岩戸伝説」に関わりがあった神々です。

ですから、戸隠神社5社は「天の岩戸伝説」がご由緒になります。その天の岩戸が戸隠山に投げられて落ちて、山の峰がキザキザになったと言われています。

1日で戸隠神社5社を回ることができるプランがありましたので参加しました。
(四季の旅/2017-11-15・2019-7-25)

「戸隠」とは?

ダヂカラオが天の岩戸を隠したから「戸隠」と言います。(下『天の岩戸伝説』参照)

また、仏教系の伝承によると、九頭龍社のご祭神クズリュウノオオカミが最後の別当・澄範の化身で、この龍が戸を閉ざして隠れたことからとも言われます。

戸隠神社は「地属性」

出雲大社と同じように、大いなる山が関係して「地属性」になっているようです。

ギザギザしている戸隠山の峰ギザギザしている戸隠山の峰(左下は奥社)

天の岩戸伝説(古事記より)

スサノオはイザナミを母と慕い、根の堅洲国(黄泉の国)に降りてゆくことにしました。その前に高天原(たかまがはら)にいる姉アマテラスに会いに行きます。アマテラスははじめスサノオが攻めてきたと思い、武装して待っていました。

しかし、スサノオが攻めてきたのではないと、誤解を解くために「誓約(うけい)して子を生みましょう」と提案。アマテラスはスサノオの十拳剣から三柱の女神を生み、スサノオはアマテラスの勾玉から五柱の男神を生みました。

「私の心が清いから、女神が生まれた。だから、私の勝ちです」と言うスサノオ。押しきられたアマテラス。そして、スサノオはしばらく高天原にいることになりました。その後、スサノオはやりたい放題しはじめます。

とうとう、スサノオは機織り小屋の屋根に穴を開け、皮をはいだ馬を投げ落とします。驚いた一人の機織り女は持っていた道具で、体を刺して死んでしまいます。

怒ったアマテラスは、天の岩戸の中に隠れてしまいます。天地は真っ暗になり、魑魅魍魎が闇の中で暴れまわります。天の岩戸の前に集まった八百万(やおよろず)の神々は、対策を練ります。

そして、オモイカネが考えで、アメノウズメが岩戸の前で台に上がりエロチックな舞を踊ります。八百万の神は、大いにはやし立てました。

「なにごとか、外が騒がしい?」
と、疑問に思ったアマテラスが岩戸を少し開けた時、力自慢のダヂカラオが岩戸を投げ飛ばし、アマテラスを外に連れ出しました。天地は再び明るくなったのです。

この時、投げ飛ばされた岩戸が信州の戸隠山に落ち、ギザギザの峰となりました。

戸隠神社のご祭神とご利益・御朱印

戸隠神社5社 ご祭神 ご神徳(ご利益)
奥社 天手力雄命
(アメノタヂカラオノミコト)
心願成就・スポーツ必勝など
九頭龍社 九頭龍大神
(クズリュウノオオカミ)
雨乞い・虫歯の神など
宝光社 天八意思兼命の子 天表春命
(アメノウワハルノミコト)
開拓学問・子供女性の神
火之御子社 天鈿女命
(アメノウズメノミコト)
舞楽芸能・縁結びの神など
中社 天八意思兼命
(アメノヤゴコロオモイカネノミコト)
学業成就・試験合格・家内安全など

戸隠神社5社の御朱印戸隠神社5社の御朱印

2017年11月15日、戸隠神社をはじめて参拝した時は、御朱印が何か知りませんでした。奥社の社務所で他のツアー客が差し出していた手帳のようなものが気になりました。そして、意を決してある人に見せてもらったのです。その手帳のようなものが御朱印帳でした。

そして、2019年7月25日に戸隠神社を再訪した時、5社の御朱印をいただきました。すると、中社で下の栞「五社参拝記念」をいただきました。

(四季の旅/2017-11-15・2019-7-25)

戸隠神社5社参拝記念の栞

戸隠神社の周り方と見どころ5選

バスツアーでは、まず戸隠神社の奥社・九頭龍社を参拝し、バスで宝光社に向かいます。宝光社から神道を歩いて火之御子社を経て、中社まで歩きます。

私の好きな戸隠神社5社の見どころを5つあげます。

  1. 奥社の約2㎞の参道(隋神門・杉並木)
  2. 宝光社の参道の急な193段階段と神道
  3. 火之御子社の結びの杉(夫婦杉)と西行桜
  4. 中社の三本杉とさざれ瀧
  5. 戸隠そばと畑

①戸隠神社・奥社 随神門と杉並木

奥社の逆川水が澄んでいるいる逆川(さかさかわ)

戸隠神社・奥社の大鳥居

この大鳥居から奥社・九頭龍社まで約2㎞の参道が続きます。ほぼ中間に随神門があります。徒歩約20分です。7月25日の季節がら、新緑がとてもきれいで、ここを歩くだけで戸隠のパワーが体にしみ込んできました。

戸隠・奥社の参道戸隠・奥社の隋神門

参道のほぼ中間にある随神門。中に二柱の神様。
左:豊岩窓神(トヨイワマドノカミ)、右:櫛岩窓神(クシイワマドノカミ)

奥社の随神門

奥社参道の杉並木

有名な杉並木は、随神門をくぐるとすぐ先から始まります。樹齢400年以上、左右に80本ずつ。

5分ほど歩くと、かつてJR東日本のCM「戸隠神社篇」で話題になった吉永小百合さんが入った祠(ほこら)が右にあります(写真・下)

吉永小百合さんが入った杉の木戸隠神社・奥社参道

参道の最後の方は、3分ほど坂道になります。

戸隠・奥社

キザキザ峰の戸隠山と奥社

戸隠神社・奥社

戸隠神社・九頭龍社

戸隠神社・九頭龍社戸隠神社・九頭龍社

九頭龍社は奥社にあがる階段のすぐ左の方にあります。九頭龍大神(クズリュウノオオカミ)の好物は、果物のナシ。

②戸隠神社・宝光社

宝光社 v 宝光社

戸隠神社本院(奥社)ができてから、約200年後のこと。大木の梢に光り輝くものが現れました。なんと神鏡に神仏を刻んで祀る「御正体(みしょうたい)」でした。地蔵権現が乗り移った女の子が倒れて語った言葉から社が建てられ、宝光社となりました。

宝光社・神道

社殿の裏手から神道に入ります。この神道も奥社の参道のように、清々しい空気に満ちていて気持ちが良くなります。中ほどに次の火之御子社があり、宝光社から中社までは徒歩で約35分でした。

③戸隠神社・火之御子社

神道から火之御子社に入ると、境内の横からになります。そこで、鳥居を見るために階段を下りてみました。

火之御子社 火之御子社 火之御子社・西行桜と夫婦杉(二本杉)西行桜
立札によると……

西行「さるちごと 見るよりはやく 木にのぼる」
(猿の子のように見えたが、すばやく木に登る子供だな〜)
子供「犬のようなる 法師来れば」
(猿とは仲が悪い犬のような法師が来たからさ!)

西行ともあろう歌人が、俳句で子供たちに1本とられています。そこで、西行は
「これ以上神域に立ち入ったら、どんなに恐ろしいことが送るかわからない」
と、火之御子社から戸隠山を遥拝しただけで、引き返したとあります。

結びの杉(夫婦杉)

結びの杉(夫婦杉)
社殿の左裏にあり、この先を歩いて神道に戻り、先をいくと中社に出ます。

④戸隠神社・中社

戸隠神社・中社

中社の三本杉

戸隠の三本杉
下の杉は、三本杉の1本です。立札にはこう書かれています。

「三樹各72m間隔、正三角形状にある。鳥居を左にあるもの目通り16m高さ目測38m、右にあるもの目通り9.4m高さ目測42m、右石段上にあるもの目通り7.3m高さ目測37m。この三本杉は八百比丘(800歳)の伝説があり、古来より御神木として崇められている」

金運が上がるさざれ瀧金運が上がるさざれ瀧
社殿の右奥にあります。スマホの待ち受け画面にすると、金運が上がるそうです。

⑤戸隠そば・伝統の「ポッチ盛り」

戸隠ソバは伝統のポッチ盛り2017年11月15日の時に食べた戸隠そば(中社の近くの二葉屋「葉隠」にて)。
そばは10月に収穫されるので、このそばは新物です。店の方が食べ方を教えてくれました。

「今年のそばは、良い出来です。まずは塩をひとつまみかけて、召し上がってください。そばの香りが引き立ちます」
初めてそばを塩で食べてみましたが、その香りはワサビのように鼻を清々しく抜けました。また、つるっとした歯ざわりとしっかりしたコシがあります。

戸隠のひとさらこちらは戸隠のひとさら。お品書きには、戸隠らしい滋味を愉しむ前菜、山菜・高原野菜等、素朴な田舎の味わいとありました。

戸隠のソバ畑(火之御子社近辺)戸隠のそば畑(火之御子社近辺)photo by 小林利彰氏

【おまけ】戸隠神社・大おみくじ

年齢(と性別)を言うと、神職さんが祝詞をあげていただける大きなおみくじです(初穂料300円:縦約21cm)。

第六十八番 御后迎兆(みきさきむかへのうらかた)
皇 孫 乞 儘 木 之 花(すめみまのこはすまにくこのはなと)
岩 長 福 弓 奉 家 里(いわながそへてたてまつりけり)
平吉(たいらきち)

解読はこちら 「戸隠神社 おみくじ 00番」で検索できます。

中社の大きなおみくじ

終わりに

戸隠神社—奥社・九頭龍社・宝光社・火之御子社・中社をご紹介しました。

また、戸隠神社5社は「天の岩戸伝説」がご由緒であり、祀られているご祭神は、アマテラスの「天の岩戸伝説」に関わりがあった神々でした。

2023年1月5日フジテレビ『開運ヒット本53冊完全読破!掲載数=かぶりでランキング化』7283ページの中で、戸隠神社の紹介が第1位。戸隠神社は誰もが一度は行きたい神社で人気があることがわかりました。

しかし、戸隠神社に一度も行かれたことがない人は、戸隠神社が5社あるとご存知ないのではないでしょうか? またアマテラスの天の岩戸伝説がご由緒になっていることも知らないのではないでしょうか?

そんな人々が、この記事を読んで「戸隠神社とは?」を知る機会になれば幸いです。