貴船神社の見どころ5選を紹介します。
- 貴船神社の灯篭の階段
- 貴船の地名の[由来]ご神木の桂
- 貴船神社本宮と水占みくじ
- 情緒あふれる貴船川の渓谷は水属性
- 貴船神社の奥宮
(四季の旅/2018-11-24)
【目 次】
貴船神社の灯篭の階段
「あ〜、貴船神社に来たんだ!」
鳥居を入ると、目の前に雑誌で何回も見たことがあった有名な灯篭の階段がありました。
鳥居を入るとすぐ右にそびえているケヤキのご神木
貴船の地名の[由来]ご神木の桂
灯篭の階段を上り、門を入ると右にご神木の桂の木。立て札にはここ書かれています。
貴船は古くは「気生嶺」「気生根」とも書かれていました。大地のエネルギー「気」が生ずる山、「気」の生ずる根源という意味。
神道では、体内の気が衰えることを「気枯(けが)れ」といい、古来当社に参拝する者皆、御神気に触れ、気力の充実することから運気発祥(開運)の信仰が篤い。
この桂は、樹齢400年、樹高30メートル。根元からいくつもの枝が天に向かって伸び、上の方で八方に広がる。
これは御神気が龍の如く大地から勢いよく立ち昇っていつ姿に似て、当社の御神徳を象徴し、まさに御神木と仰がれる由縁である。
上流の結社さらに奥の奥宮の境内にもこれより大きな桂がある
ご神木の桂の木と並んいる龍船閣
貴船神社の本宮と水占みくじ
龍船閣の前の階段を上がると、本宮があります。朝が早かったので、神職さんがお勤めをしていました。
貴船神社の水占(みずうら)みくじ
水占(みずうら)みくじの手順
- 水に浮かべると文字が出てきます。
- 水占みくじQRコードを読み込みます。
- 好きな言語を選ぶと、訳語が表示され、さらに音声も聞くことができます。
- 幸運を願いながら、水占みくじを所定の場所に結びます。
絵馬発祥の社(えまのふるさと)
日照りの時には黒馬、長雨の時には白馬または赤馬を献げて祈願されることになっていました。時には、生馬に代えて「板立馬」を奉納。この「板立馬」が絵馬の原形、と説明されています。
石庭・天津磐境(あまついわさか)立て札より
古代の人々が神祭りを行った神聖な祭場「天津磐境」をイメージして造った石庭。貴船川から産出する貴船石は、緑や紫色した美麗な水成岩(粘板岩や砂岩)で、庭石、盆栽石の名石として、その数も少なく珍重されています。
情緒あふれる貴船川の渓谷は水属性
貴船神社の参拝は、本宮→奥宮→結社(ゆいのみや)の順番に参拝します。ですから、まずは一番先にある奥宮に向かいます。本宮から奥宮へは貴船川沿いに歩きます。貴船川沿いは情緒あふれる街並みで、渓谷とのバランスが良く気持ちよく歩いていけます。
中宮ともいう結社(ゆいのやしろ)は、奥宮へ行く中ほどのところにあります。
貴船神社の奥宮へ
奥宮へは本宮の階段を降りて、鈴鹿川に架かる橋を渡り、渓谷沿いのやや登りの道を歩いていきます。7〜8分ほどで奥宮につきます。
渓谷沿いの道はとても情緒があり、あっという間に奥宮についてしまいました。
貴船神社[奥宮]
奥宮の前に2つの樹が寄り添う樹齢1000年の相性の大杉
貴船石特有の紫に輝き、重さ43トンのつつみヶ岩
鳥居と思ひ川にかかる橋
立札の説明によると、
『夫の愛を取り戻そうと思い悩んでいた和泉式部は、貴船詣でを思い立ちました。当時は奥宮が本社で、参拝者はこの谷川で手を洗い、口をすすぎ、身を清めてから参拝しました。この谷は禊ぎの川、物忌(ものいみ)の川だったのです。禊ぎの川だった「おものいみ川」が和泉式部の恋の話と重なり、「思ひ川」と呼ばれるようになった』
遅桜 なほもたづねて 奥宮 思ひ川渡れば またも花の雨(高浜虚子)
向こうに見えるのが神門
ご神木の桂の木
本殿の左横に御船形石
神武天皇の母・玉依姫が浪花より鴨川を遡り、貴船川のこの地に至るときに乗ってきた黄色の船を、小石でもって積み囲んだと伝えられています。航海安全のご利益があります。
連理の杉(杉と楓-かえで-が和合)
連理とは、別々の木が重なって一つになること。夫婦や男女の仲が睦まじいこと。
最後に結社(ゆいのやしろ)を参拝します。しかし……
貴船神社の結社とご祭神イワナガヒメ
結社(ゆいのやしろ)は、本宮と奥宮の中ほどにあります。しかし、2017年の台風21号によりご神木が倒れ、結社は封鎖。残念です。
ご祭神イワナガヒメをどうして貴船神社・結社のご祭神になったのでしょうか。そこには悲しい物語がありました。
ご祭神イワナガヒメはノハナサクヤヒメの姉
(天孫降臨した)ニニギノミコトは笠沙の岬で美しい乙女に会い、一目惚れしました。コノハナサクヤヒメです。ニニギノミコトは彼女の父オオヤマツミに「娘さんを嫁にください」と遣いを出します。
すると、オオヤマツミはコノハナサクヤヒメだけでなく、姉イワナガヒメも一緒に差し出したのです。また、たくさんの嫁入り道具をもたせてました。(この頃は、姉妹を一緒に嫁がせることは普通のことです)
しかし、イワナガヒメはたいそう醜い容貌をしていました。
「見ているだけで気持ちが悪い!姉とは交われない」
と、ニニギノミコトはイワナガヒメだけを、実家に帰してしまったのです。
父オオヤマツミは、悲しんで言いました。
「イワナガヒメにより岩のように命は安泰になり、コノハナサクヤヒメにより神御子がサクラの花のごとく栄えるように願をかけたからだった。姉だけを帰したことにより、天の神御子の命は桜の花のようにはかなく散るだろう」
こうして、神である御子の寿命も限られたものになってしまったのです。
こんな悲しい過去を背負って、イワナガヒメは貴船神社にやってきました。
「我長くここにありて、縁結びの神として世人のために良縁を得させん」
貴船神社のご祭神
【本宮】高龗神(タカオカミノカミ)
伊奘諾尊(イザナギノミコト)の御子神(ミコガミ)、水の供給を司る神。
【奥宮】高龗神(タカオカミノカミ)
船玉神(フナダマノカミ)としての信仰も篤く、一説には闇龗神(クラオカミノカミ)。玉依姫命(タマヨリヒメノミコト)も祀られていると伝わる。
【結社】磐長姫命(イワナガヒメノミコト)
木花開耶姫命(コノハナサクヤヒメノミコト)の姉。
貴船神社・本宮と奥宮の御朱印
貴船神社のアクセス
【住所】〒601-1112 京都市左京区鞍馬貴船町180
【電話番号】075-741-2016
【交通】
- 叡山電鉄「貴船口」駅から京都バス(33系統)で「貴船」下車、徒歩5分
- 地下鉄烏丸線「国際会館」駅から京都バス(52系統)で「貴船口」下車、京都バス(33系統)に乗り換え「貴船」下車、徒歩5分
【駐車場】普通車25台 料金:2時間800円
貴船神社 終わりに
貴船神社の見どころ5選を紹介しました。
- 貴船神社の灯篭の階段
- 貴船の地名の[由来]ご神木の桂
- 貴船神社本宮と水占みくじ
- 情緒あふれる貴船川の渓谷は水属性
- 貴船神社の奥宮
鳥居を入ると、まずは有名な灯篭の階段が目に入り「あ〜、貴船神社に来たんだ!」と感慨深くなりました。
また、貴船川に沿って歩くのは、何とも清々しい気分でした。まさに水属性の神社らしく、うるおいがあり心が豊かになるようでした。