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諏訪湖諏訪湖

諏訪大社には、上社(前宮・本宮)と下社(春宮・秋宮)と4社あります。

諏訪大社4社のそれぞれの見どころを紹介します。また、諏訪神社は山岳的で男性的な上社、農耕的で女性的な下社に分けられます。上社と下社では大きく異なっていますので、同じ神社とは思えないほどです。唯一同じなのが、4本の御柱が立っていることです。

また、4社の御朱印と4社参拝記念の特製「きんちゃく」も紹介します。

(ある神職さんの話から)
山岳的で男性的な山を拝するために、まず前宮ができます。次に大きな本宮ができて、この二つを「上社」としました。その後、女性的な農耕的稲作の神を祀る「下社」ができました。農耕には季節の要素があり、春宮と秋宮としました。

諏訪大社には、ふつう拝殿の後ろに建てられる本殿がありません。自然そのものがご神体です。諏訪大社・上社のご神体は守屋山、下社秋宮のご神体はイチイの木、春宮のご神体は杉の木です。

バスツアーでは、下社秋宮→下社春宮→上社前宮→上社本宮の順でした。(四季の旅/2019-1-5)

諏訪大社・公式ホームページ

諏訪大社 上社前宮

上社前宮・鳥居上社・前宮の坂道のような参道上社前宮・第二鳥居

鳥居を入ると山道のような参道になり、第二鳥居に出ます。鳥居の左後ろに見えるのが十間廊(じっけんろう)、中央に見えるのが若御子社(わかみこしゃ)です。

上社前宮・十間廊

十間廊と神紋
十間廊は古くは「神原廊(ごうばらろう)」と呼ばれ、中世までは諏訪祭政の行われた政庁の場。毎年4月15日の「酉の祭」には鹿の頭75個が供えられましたが、中には耳の裂けた鹿が入っていることから、諏訪の七不思議の一つに数えられています。

(写真・下)十間廊の前には、神紋(提灯の「葉と根」のマーク参照)になっているカジの木が植えられています。根が4本あるのが上社、根が5本あるのが下社の神紋です。

カジの木と神紋

若御子社
諏訪明神と崇められているタケミナカタの御子達を合祀していると言われています。

上社前宮・若御子社上社前宮・御室社

若神子社の後ろに、小さな御室社があります。立札にはこうあります。
「中世までは諏訪郡内の諸郷の奉仕によって半地下式の土室が造られ、現人神の大祝や神長官以下の神官が参篭し、蛇形の御体と称する大小のミシャグジ神とともに「穴巣始(あなすはじめ)」といって、冬ごもりをした遺跡地である。
旧暦12月22日に『御室入り』をして、翌年3月中旬寅日に御室が撤去されるまで、土室の中で神秘な祭祀が続行されたという」

ミシャグジ神=中部地方を中心に関東・近畿地方の一部に広がる民間信仰(ミシャグジ信仰)で祀られる神(精霊)。諏訪地域がその発祥とされています。

上社前宮からの八ヶ岳の眺望

さらに登りの坂道(曳行路)を上がりながら、左のほうを見ると八ヶ岳の眺望が見られます。2分ほどで拝殿に。拝殿の左右には、右に第一の御柱、左に第二の御柱が立っています。

上社前宮・拝殿

上社前宮・拝殿

上社前宮・拝殿上社前宮は神社の起源、原始の信仰のあり方を教えてくれる素朴な神社です。ご祭神はタケミナカタとその妃ヤサカトメと古くから信じられ、ここ前宮の奥に鎮まるところが墳墓と伝えられています。(墳墓ということは、二柱の神は死んでいるのでしょうか?)

上社前宮・拝殿の後のご神木小さな拝殿と本殿が小山の上にある上社前宮

名水「水眼(すいが)」

拝殿前左に流れています。山中より湧出する清流は、前宮の神域を流れる御手洗川となり、昔からご神水として大切にされてきました。中世においては、この川のほとりに精進屋を設けて心身を清め、前宮の重要神事をつとめるのに用いたとされています。

名水「水眼(すいが)」上社前宮・拝殿前にあるイヌシデ

拝殿前にあったイヌシデの老木

諏訪大社 上社前宮の御朱印

上社前宮の御朱印

諏訪大社 上社本宮

諏訪大社・上社本宮鳥居上遮音宮・境内

正面の階段を上がり門をくぐると左に拝殿があります。左に見える第一の御柱の前、左のほうから境内を歩きました。このコースの方が、諏訪大社 上社本宮をよく見て回れます。

長野出身「雷雷為右衛門」の像

長野出身「雷雷為右衛門」の像
その手形がかなり大きい! 普通の大人の1.5倍以上あります。

上社本宮・神楽殿
吊るされている太鼓ですが直径1.8m、長さ2.15m。この太鼓の皮は一枚皮で日本一だそうです。牛の皮とありますので、牛もかなり大きい。今では、大晦日だけ打ちます。

神楽殿

大ヒノキと老木
(写真・左)大ヒノキの樹齢は約1,000年。右後ろに見えるのが第二の御柱。そして左に見えるのが東参道の鳥居です。
(写真・右)右の樹木は不明ですが、かなりの樹齢です。

東参道の鳥居東参道の鳥居から67mの「布橋」へ
鳥居の向こうに見えるのが布橋。この布橋の中には、いろいろ見る場所があります。

布橋入り口

上社本宮・額堂

額堂(布橋の左側)

上社本宮・摂社 大国主社大國主社(摂社)

上社本宮・宝殿諏訪大社七不思議の一つ「宝殿」(西宝殿)
干天の日でも最低3粒の水滴が落ちると言われています日照りの際には、この水滴を青竹に入れて雨乞いすると、必ず雨が降ったそうです。諏訪大神が水の守護神として広く崇敬される所以です。

上社本宮・硯石及び四脚門

硯石及び四脚門
「硯石とは、前方脇片拝殿の屋根の上に見える石のことで、この石の凹面は常に水を湛えているところからその名が来ている。明神の天降り給う場所であり神降しをする古代宗教の最高至極の位置であったと云われている」
四脚門は本宮最古の建築物で「四脚門は大祝(おおほおり 上社最高の神官)が硯石に登って行った門」とあります。

上社本宮・拝殿で参拝

上社本宮・拝殿

諏訪大社・上社本宮の神事諏訪大社・上社本宮

祈願絵馬(きがんえま)
「祈願の際に神様のお召しになられる馬を絵を絵に描いて奉納したのが始まりである。当社では毎月15日に所願の祈祷を執行している。裏面に願い事と名前を書いて掲げて下さい」

諏訪大社 上社本宮の御朱印

上社本宮の御朱印

諏訪大社 下社春宮

諏訪大社・下社春宮

諏訪大社 下社春宮と秋宮の境内は、ほぼ同じ配置になっています。鳥居から神楽殿が正面に見え、左にご神木「結びの杉」も見えます。

ご神木「結びの杉」

ご神木「結びの杉」
立て札の説明「この杉の木は先で二又に分かれているが根元は一つになっていることから『縁結びの杉』と言われています」

下社春宮・神楽殿立派なしめ縄は、出雲大社の神楽殿と同じしめ縄業者が作っているそうです。

神楽殿前から浮島へ

神楽殿

神楽殿の後ろには幣拝殿があります左右に第一と第二の御柱があります。

下社春宮・幣拝殿

幣拝殿と御柱

下社春宮・第一と第二の御柱

諏訪大社 下社春宮の御朱印

下社春宮の御朱印

諏訪大社・下社7不思議の一つ「浮島」

諏訪大社・下社7不思議の一つ浮島境内の神楽殿の左から出ると、橋が架かっています。橋の右が浮島。この浮島は川の水がどんなに増えても、けっして流されないといいます。そのことから諏訪大社 下社7不思議の一つになっています。

岡本太郎氏絶賛の「万治の石仏」

岡本太郎氏絶賛の「万治の石仏」

浮島の先にあります。
岡本太郎談「世界中歩いているが、こんな面白いもの見たことない」

「万治の石仏」お参りの手順

  1. 正面で一礼する
  2. 「よろずおさまりますように」と心で念じる
  3. 石仏の周りを、願いことを心で唱えながら時計回りに三周する
  4. 正面に戻り「よろずおさめました」と唱えてから一礼する

願いは、順番にひとりずつ行います。

岡本太郎氏絶賛の「万治の石仏」

おんばしら館よいさ

春宮の鳥居から歩いて5分ほどのところにある「おんばしら館よいさ」。
スクリーンを前にした木落し体験、御柱映像、御柱経路模型などが展示されています。御柱とは何か? 興味がありましたら、館内をゆっくり見てください。

おんばしら館よいさ
おんばしら館よいさ

御柱5つの起源

御柱祭をテレビで見たことがあると思います。そして、こんなふうに思いませんでしたか?

「あの御柱って、一体なんなのか」
「なんであんな木にまたがって、命をかけてまで斜面を滑り下りるかな〜」

御柱祭では、毎回人が死んでいると信濃の友人から聞いたことがあります。その時のきが諏訪大社の御柱各4本だっとは知りませんでした。また、諏訪大社が4社あるなんて、夢にも思っていませんでした。

御柱について調べてみました。

『諏訪大明神絵詞』によると、御柱祭は桓武天皇(784〜805)の時代からあったと記述されているそうです。しかし、御柱祭の起源は書かれていません。

御柱5つの起源

御柱祭の正式名称は「諏訪大社式年造営御柱祭」は、寅年と申年に行われます。

  1. 結界を作る独鈷(どっこ:両端がとがっている杵形の仏具)と同じ役割
  2. 神殿の建て替えを簡略化(神社すべてを建て替えると大変な費用と時間がかかるので、その四隅の柱だけを建て替えるようになった)
  3. トーテムポール(霊が木に宿る)
  4. 神話によるご祭神タケミナカタを4本で封じる
  5. 世界は4本の柱によって支えられているという神話が、古代より多くある

3.トーテムポールの考え方が、御柱祭のイメージに近いように思えます。

「御小屋(おこや)の山のモミの木は、里に下りて神となる」という木遣り唄(掛け声が歌へ変化したもの)もあります。

歌われている神は山など土着の神で、諏訪湖の神はミシャグジ神といいます。上社の御柱となるモミの本は、八ヶ岳の阿弥陀岳中腹にある「御小屋山(おこやさん)」という山から伐り出されます。

諏訪大社:境内と御柱の配置

諏訪大社の御柱とご神木の位置関係図

諏訪大社 下社 秋宮

諏訪大社・下社秋宮鳥居

諏訪大社・下社秋宮社務所

手水舎は鳥居の左前にもありますが、社務所(写真上)の前に珍しい温泉手水舎があります。温泉が出てくる龍の頭がとぼけていると有名です。

下社秋宮・寝入りの杉下社秋宮・寝入りの杉
丑三つ時になると枝を下げて寝入り、いびきが聞こえるそうす。また、子供に木の皮を煎じて飲ませると、夜泣きが止まるとも言われています。樹齢は600年以上。

下社秋宮・神楽殿

下社秋宮・神楽殿

13mの立派なしめ縄の神楽殿があります。

下社秋宮・狛犬

堂々たる高さ1.7mの狛犬は、原村出身の彫刻家・清水多嘉示の作。青銅製の狛犬では、日本一の大きさです。

秋宮・幣拝殿幣拝殿
幣拝殿の中には入れませんので、幣拝殿と宝殿の後ろにあるご神木のイチイは見られません。また、幣拝殿の前には、御柱が左右に2本立っています。御柱は全部で4本ありますが、第三、第四の御柱は進入禁止の森の中にありは見られません。

秋宮・幣拝殿の前の御柱左が第二の御柱、右が第一の御柱。

秋宮・白い木肌の松

第一の御柱のすぐ横には、珍しい白い木肌の松が生えています。三叉のように3本出ている松の葉を見つけ、財布に入れておくと金運が良くなると言われています。探してみましたが、二叉の葉さえ見つかりませんでした(残念)。

諏訪大社 下社秋宮の御朱印

下社秋宮の御朱印

諏訪大社 御朱印4対

バスツアーでは、諏訪大社の参拝の順は、下社秋宮→下社春宮→上社前宮→上社本宮でした。
※上社(前宮・本宮)と下社(春宮と秋宮)4社の御朱印を集めて、特製「きんちゃく」がもらえました。

諏訪大社4社の御朱印で特製巾着ゲット

終わりに

諏訪大社には、上社(前宮・本宮)と下社(春宮・秋宮)の4社あります。山岳的で男性的な上社、農耕的で女性的な下社に分けられます。上社と下社では大きく異なっていますので、同じ神社とは思えないほどです。しかし、唯一同じなのが、4本の御柱が立っていることです。また、4社の御朱印と4社参参拝記念の特製「きんちゃく」も紹介しました。

  1. 諏訪大社 上社前宮
  2. 諏訪大社 上社本宮
  3. 諏訪大社 下社春宮
  4. 諏訪大社 下社秋宮
  5. 諏訪大社 御朱印

諏訪大社には7不思議もあります。ここでは、その一部しか見られなくて、全部紹介できないのが残念でした。また、諏訪大社の7不思議諏訪大社 下社の7不思議があるみたいです。ということは、諏訪大社 上社の7不思議もあるのでしょう?

もう一度諏訪大社に参拝する機会があった場合、しかり下調べをして見てきたいと思います。

諏訪大社のご祭神タケミナカタと出雲の国譲り。諏訪大社が神の名を明記しない理由?