2018年11月25日、日帰りバスツアーで貴船神社と伏見稲荷大社を参拝しました。日帰りといっても、出発は11月24日の夜の新宿発です。
【目 次】
ご祭神ウカノミタマノカミ(宇迦之御魂神)
俗称、お稲荷さん。
「ウカ」は穀物・食物の意味で、「米などの穀物の神」と考えられます。また「ウカ」は「ウケ」(食物)の古形で、伊勢神宮・外宮のトヨウケノオオミカミにも通じます。
『古事記』
ウカノミタマは、スサノヲがクシナダヒメの次に娶ったカムオオイチヒメとの間に生まれます。
『日本書紀』
本文には登場しません。神産みの第六の一書において、イザナギとイザナミが飢えて気力がないときに産まれたとされています。
『山城国風土記』
和銅四年(711)、秦氏の遠い祖先の伊侶具(イロク)の秦君は、稲作で大いに富んでいました。ある時。餅を的にして矢を射たところ、餅は白い鳥となって飛び上がり、お山の峰に降りました。ここに稲が生えたので、神社を創建して伊奈利(いなり←いねなり)を社の名前としました。
伏見稲荷大社、千本鳥居の数はいくつある?
千本鳥居の数は、850前後と言われています。稲荷山全体では、約10,000の鳥居があります。
伏見稲荷大社は、外国人に大人気。5年連続第一位。
トリップアドバイザー、外国人に人気の日本観光スポット ランキング 2019でも第一位。これで、連続5年以上です。
そのせいか、境内のいたるところで東南アジア系の人々の声が賑やかに飛び交っています。しかも、11月ですがまるでお正月のような混雑でした。
私が歩いた伏見稲荷大社の境内
(下の地図を参照)表参道から楼門、外拝殿から本殿へ。
本殿の左脇にある社務所で御朱印をいただき、メインの千本鳥居へ向かいました。千本鳥居の最後が奥社奉拝所です。奥社奉拝所から三ツ辻へ。
※千本鳥居は、往復の2本あります。
三ツ辻から四ツ辻の登り道は、かなり急な坂道です。正直これ以上は登れないと、稲荷山の頂上をひとめぐりする一ノ峯、二ノ峯、三ノ峯は諦めました。しかし、安倍晴明が好きな私は、もう少し先の晴明の滝だけでも見ておきたいと決意しました。
すると、晴明の滝が私に小さな奇跡を起こしたのです(後述)。
伏見稲荷大社の参拝から千本鳥居へ
京阪電車「伏見稲荷駅」に近い大型駐車場にバスは着きました。地図で見ると、電車で伏見稲荷大社へ行くなら、JR西日本の「稲荷駅」の方が近いです。
(写真・上)「伏見稲荷駅」にすぐ近い神幸道の鳥居です。この鳥居の前を右に曲がって1分ほど行くと、左に表参道の大鳥居がそびえています。
ものすごい混みようで、カメラを上に向けないと人々でいっぱいの写真になるほど。向こうには、第二の鳥居と楼門が見えます。
楼門の前には、狛犬ならねお狐様が門を守っています。
(写真・上)楼門をくぐると、(写真・下)外拝殿になります。
そして、本殿。混雑していて、参拝もなかなかできません。
御朱印はここ社務所でいただきます。20分ほどの待ち時間でした。
ちょっと変わった、鳥居の絵馬? 外国人に人気があるため、英語で説明されています。
Your address and name on the front side of the torii and Please write your wishes on the reverse side.
We do not write Japanese in torii.
社務所の左前から、いよいよ千本鳥居に向かいます。
玉山稲荷社、白狐社、長者社、両宮社の摂末社を見ながら人々に続いていきます。千本鳥居かと思われた鳥居群ですが、これは祭場の鳥居でした(写真・下)。
お狐様に見守られながら、いよいよ千本鳥居へ。
(写真・上)千本鳥居は並行して行きと帰りの2本並んでいます。行きの鳥居の中は、ご覧のような人と人が接するくらいの混みよう。まるで、お正月と同じようです。
(写真・下)終点の奥宮奉拝所から引き返す千本鳥居は、空いています。千本鳥居の反対側には、このように鳥居の奉納者の名前と年月日が書かれています。
奥宮奉拝所
ここには有名な「おもかる石」があるのですが、混雑で頭が空っぽになっていて、「持ち上げて願いが叶うか」試すことをすっかり忘れていました。
しかし、帰りに下ってきた裏参道にも「おもかる石」があります(後述)。
奥宮奉拝所から、稲荷山頂上へ行くには、ここから三ツ辻まで登りの道を歩きます。その道にも、鳥居が何本も立っています。途中、三ツ辻の近くに新池が右にあります。
伏見稲荷大社、三ツ辻から四ツ辻の登り道
三ツ辻や四ツ辻などの休憩地点といえる場所には、茶店がありますので、休んでから登ってください。この辺りから、道はかなり急になっていきます。
四ツ辻の手前からの眺望。きつい登り道を歩いてくると、このような眺めは本当にホッとし、一息つけます。
四ツ辻
正直、私はもう登るのが限界でした。また、混雑も嫌になっていました。
しかし、好きな安倍晴明の名がついた「晴明の滝」までは行きたいと思っていました。
ところで、四ツ辻から一ノ峯付近は急な坂道が多く(右回り)、四ツ辻から三ノ峯、二ノ峯、一ノ峯は緩やかな山道です(左回り)。ですから、四ツ辻から左回りに回るのがオススメです。(所要時間約40分)
晴明の滝は、右回りの途中できつい山道の方にあります。
では、マ最後の力をふりしぼって晴明の滝へ向かいます。
「風属性」伏見稲荷大社の中にある「水属性」清明の滝
四ツ辻を少し登り、晴明の滝へ左に回ると、どういうわけか誰も歩いていません。
『今までの混雑と喧騒は、何だったの⁉︎』
と思ったほどです。歩いてきた人は、たった一人の若者でした。
私「晴明の滝は、ここからどのくらいで行けますか?」
若者「わかりません」
それもそのはず、降りてくる人には「晴明舎・晴明瀧」の表示は見えないのです。知らなければ、わからないのです。
晴明舎と晴明の滝
伏見稲荷大社は「風」の属性ですが、清明の滝は「水」の属性です。ここは静寂に包まれた秘密のパワースポット。晴明舎から右下に降りたところに晴明の滝はあります。落下距離3メートルほどの小さな滝です。しかし、私にとっては、晴明の滝は最強のパワースポットでした。
今までの疲れ切った体が、ウソのように回復しました。もう坂道は登れない、諦めていた一ノ峯、二ノ峯、三ノ峯もこれなら大丈夫と元気になりました。これ以後、急な坂道も何の苦にもなりませんでした。
家に帰ってから、自分の属性を調べてみました。「水」の属性でした。神社の属性が何を基準に決まっているのかわかりませんが、同じ属性だと気分が良くなるようです。
稲荷山の頂上を一めぐり一ノ峯、二ノ峯、三ノ峯
晴明の滝でパワーをもらったので、こんな急な坂道にも平気で登れました。こんな急な坂道を難なく登れたのは、初めての経験です。
(写真・上)伏見稲荷大社・一ノ峯
(写真・下)伏見稲荷大社・二ノ峯
(写真・上)伏見稲荷大社・荷田社
(写真・下)伏見稲荷大社・三ノ峯
稲荷山の頂上を、一ノ峯、二ノ峯、荷田社、三ノ峯を参拝し、四ツ辻に戻ってきました。
四ツ辻から面白・裏参道へ
三宝のおもかる石
おもかる石は、ご神体です。
「わが思う吉凶をこの三宝のお石に真心で三度ご祈念し、もちあげてください。軽く上がれば吉です」と説明にはありますが、重い軽いの基準がわかりません。ただ、持ち上げたおもかる石、ずっしり感はあります。
口入稲荷本宮
知る人ぞ知る、縁結びの神。女性に大変人気があるスポットだといいます。
この裏参道には、エキゾチックな面白いところがたくさんあります。見ていて飽きません。説明はできませんが、写真だけ掲載しておきます。
裏参道の終わりを左に曲がると、矢嶋ヶ池があり、真っ直ぐ行くと本殿に戻れます。
神幸道は縁日のような賑わいで、珍しい物がいっぱい!
伏見稲荷大社の神幸道(しんこうみち)は、縁日のようで見るもの見るものが楽しい。けっこう、ネットで紹介されているすずめの「焼き鳥」。
伏見稲荷駅から1分ほどにある袮(ね)ざめ家の麻の実がピリリと効いた「いなり寿し」は4個600円(税込)。
豊臣秀吉が「袮ざめ家」と名付けた、450年を数える老舗茶屋。鯖寿司も有名。店頭で握ってくれて、お持ち帰りできます。